【漫画で本紹介】明け方の若者たち
おはようございます。今回は、カツセマサヒコさんの作品「明け方の若者たち」を読了したので紹介します。
こんな失恋をしたいと思ってしまう作品
こんな人におすすめ
あらすじ
登場人物
僕
就職が決まった勝ち組飲み会に参加していた。
そこで彼女に出会い、深い仲へと発展にしていく。
彼女
「僕」と同じく勝ち組飲み会へ参加していた。
途中で帰るが、「僕」を誘い一緒に飲む。
ある秘密があって・・・?
漫画で読むあらすじ
感想
「ただただ恋愛が楽しい」って小説ではないです。
失恋、メンヘラ的な内容のため、失恋したての人にはおすすめしないです。
けど、立ち直るには良い本なので前を向きたいときにおすすめです。
エモい!
って思いながら読み進めた作品。
しかし、中盤になるにつれて、なんとも言えない展開に。
私にも覚えがある行動や言動を主人公がしてて自己嫌悪というか、同族嫌悪というか共感性羞恥心と似た感情で埋め尽くされました。
社会人ってきついよね、って気持ちもわかるし社会に埋もれたくないって気持ちもわかる。
反発もしてきました。
それを主人公がやっていて「うわー///」って思うところがあって・・・。
このぐらい熱い気持ちで恋がしたい、そして失恋したいと思う人が多いのかもしれませんが、私は共感と羞恥心と懐かしさで複雑な思いをした作品でした。
「メンヘラ」と主人公の友達が言っている通りに言葉にしたら簡単だけど、言葉にできない気持ちが蠢いて、同じ青春を歩んだような錯覚に陥ります。
親友の存在が救いに感じます。
読む人によっては辛い内容かもしれません。
心に響いた言葉
P41
「だって、何者か決められちゃったら、ずっとそれに縛られるんだよ。
結婚したら既婚者、出産したら母親。
レールに沿って生きたら、どんどん何者かにされちゃうのが、現代じゃん。
だから、何者でもないうちだけだよ、何してもイイ時期なんて」
明け方の若者たち
これ、社会人になってすごく実感しています!
若気の至りが許されるのってきっとこの時期だけなんだなと感じる言葉でした。
私もいつか、何者かになることが「楽しい」って思える日が来るのかな。
P208
時間はたくさんの過去を洗い流してくれるし、いろんなことを忘れさせてくれる。
でも決して、巻き戻したりはしてくれない。
不可逆で、残酷で、だからこそ、その瞬間が美しい。
明け方の若者たち
その瞬間がきっと「青春」って呼ばれる瞬間なんだろうと思います。
「時間が解決する」けど、決してなかったことにはできない。
だからこそ儚く美しく感じるんだなと思いました。
あとがき
まだ過去を終わったことがにできていない人は身もだえしてしまうけど、もっと年を取ると懐かしく思える不思議な作品でした。
ってことで今回はカツセマサヒコさんの作品「明け方の若者たち」でした。
選書の参考になれたらうれしいです。
最後にカツセマサヒコさんの他作品と、読書中級者向けの本を紹介しています。ぜひ覗いてみてください
それでは!
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