【本紹介】BUTTER
おはようございます。今回は、柚木麻子さんの作品「BUTTER」を読了したので紹介します。この記事は昔の記事を転用いたしましたので漫画はありません。
女性ってだけで生きづらさを感じていませんか?
この作品を選んだ理由
表紙がおしゃれでずっと気になってました。
柚木麻子さんといえば、「ナイルパーチの女子会」で初めて読んだ作家さんで、もっと作品を読みたいと思っていたので購入しました。
こんな人におすすめ
登場人物
梶井真奈子(通称:カジマナ)
何人もの男性を虜にしては財産を奪い、命をも奪ってきた疑いを持つ女性。
町田里佳
週刊誌記者。
インタビューするためにカジマナと面会をする。
スレンダーな体型。
伶子
理佳の親友。
理佳が変貌していくたびに心配している。
あらすじ
実際の事件が参考にされている作品。
梶井真奈子(通称:カジマナ)は、付き合いのある男性から財産を奪い、殺害した容疑で逮捕され、刑務所へ入れられる。
週刊誌記者の町田里佳はその事件を追うためカジマナと面会をすることに。
実際にカジマナを見ると、綺麗な容貌をしているわけでも、若いわけでもない。
どうしてこの女性が何人もの男性をたぶらかすことができたのか・・・?
その疑問をもちつつカジマナと交流する理佳。
しかし、交流するたび里佳自身も考え方や体形が変貌していき、周りからは心配されたり、落胆されたりすることに。
そんな体型や考え方の束縛により女性同士の関係性も変わっていき…。
濃厚なバターを思わせる社会派長編小説。
感想
最後まで濃厚なバターを思わせる作品でした。
中身も重厚感があり、柚木麻子さん特有の女同士の友情と再生が描かれています。
若くも美しくもない女性がどうして何人もの男性の心をたぶらかすことができたのか。
その真相に迫りながら、主人公が右往左往してる姿にドキドキしました。
それと同時に女性がしなければいけないことと世間で思われている鎖を解き放つ、自由になれる一冊でした。
読んでいると飯テロが多いので食欲がそそられます。
とりあえずご飯にバターと醤油をかけて味わいたい(笑)
本書は読書初心者の方には私はおすすめできないです。
というのも、とにかく長いからです。
私も読了に時間がかかりました。
お仕事小説というよりは、社会派小説分類ですね。
心に響いた言葉
大体の世の中の女性は痩せていることを要求されている。この感覚、すごくわかります。
私も太っているので共感しかなかったです。
周りから「デブ」とか「太ったね」とか体型について言われるので疲れてしまいますよね。
本書の主人公も最初はストイックでスレンダーだったけど、インタビュー先である梶井真奈子の言動によって大きく変わっていきます。
それは良い変化なのか、悪い変化なのかは読者にずっと問われているような感覚にもなりました。
私は、ストイックなスレンダーの人は憧れるけれど、変化した後の主人公の方が好きだと感じました。
自分に対する「適量」というものがたぶん私はまだ分かっていないんだと思います。
けど、「適量」を知るためにはいろんなものを食べて、自分に適した味やサイズを見つけないといけない。
その中の過程は自分にとって大切なものだから、「適量」を見つけるために必要なことだと割り切るのって大事だなと思いました。
この言葉は特に共感する人が多いのではないでしょうか?
人を招くのは億劫に感じる。
人を家に呼びたくないし行きたくないと感じてる人はその完璧さを追求されている雰囲気が苦手というのはないでしょうか?
私はこの言葉にすごく共感しました。
あとがき
最後はもしかしたら思った感じで終わらない作品なので、賛否両論のある作品だったようです。
とにかく終始食べ物がおいしそうな作品でした。
こういう社会派の作品も好きなので楽しく読むことが出来ました。
とにかく長かった(笑)
めちゃくちゃ読むのに時間がかかりました。
最後まで読むと「ナイルパーチの女子会」のような柚木さんの作品独特な友情を感じることが出来ました。
ってことで今回は柚木麻子さんの作品「BUTTER」でした。
選書の参考になれたらうれしいです。
最後に柚木麻子さんの他作品と、読書上級者向けの本を紹介しています。ぜひ覗いてみてください
それでは!
Audible
残念ながら「BUTTER」はAudible化されていません。
他作品紹介
柚木麻子他作品
ランチのアッコちゃん
ナイルパーチの女子会
読書上級者向け
現在ありません。