【漫画で本紹介】なぜ働いていると本が読めなくなるのか
おはようございます。今回は、三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読了したので紹介します。
そもそも、本も読めない働き方が普通とされる社会って、おかしくない!?
この作品を選んだ理由
実際にハルに言われたのですが、確かにそうだけど、そうじゃないんだよ~!
働いてなかったらもっと読めるのに―!ってジレンマに悩まされていたので今回購入しました。
こんな人におすすめ
感想
こんな働き方間違っている!
作者は本が読めないことを理由に会社を辞めてしまいました。
じっくり本を読みたいがために仕事を辞めたいと思うの、同感です!
私の場合、社会人になってからのほうが読んでいますが、そもそも働いていなかったらもっと読むことができるじゃん!とも感じています。
なのでこの本に惹かれてしまいました。
歴史からひも解く読書と仕事
「そもそも日本人はどうしてこんな働き方になったのか」
その謎をひも解くため、作者は明治時代から読書と仕事の関係性について解説していきます。
正直、歴史が苦手!って人は軽く流しながら読むだけでも勉強になります。
私的に印象に残ったのは読書の位置づけと円本の存在でした。
時代によってはエリートのみが楽しむことのできる時代もあり、娯楽になったりノイズになっていったり。
円本とは、出版社側の策略により「これを読んでおけば間違いない」というような作品が凝縮された全集です。
この円本を発売したのは出版社業界からしたら賭けだったそうですが、見事成功!
よく、ドラマの書斎やお金持ちの家とかで同じ背表紙で飾られていることってありますよね?
私はこれまで、「すごい人しか読めない本」って思いこんでいましたが、それこそ円本だったのですね。
この本を読んで初めて知りました(笑)
どうして働いていると本が読めなくなるのか
時代とともに本は確かに読まれなくなります。
しかし、それはSNSが普及したからではなく家庭や仕事が忙しくなったからと述べられています。
本が読めなくなる主な原因は働いていることによりノイズを取り入れたくないからです。
ノイズって何?
ここでいうノイズとは本などを読んでいるとでてくる歴史や他作品の文脈・想定していない展開を言います。
私は簡単に言うと、「求めている情報と違うもの」を指していると認識しています。
それとは逆にスマホでの情報は自分の求めている情報だけを知ることができます。
どうしたら働きながら本が読める?
この本での結論、推奨とされているのは「半身で働くこと」です。
全身全霊で働くのではなく、半身で働く。
具体的にどうすればいいということは残念ながら書かれていませんが、全身全霊で働くことを美化するのをやめるだけで今は大丈夫だと思います。
例えば他人に全力で働くことを強要したりせず、自分も全身で働かず半身で働くようにするということです。
最後には作者の「働きながら本を読むコツ」が書かれています。
ほとんどが実行しやすいものなのでぜひ取り入れてみてください。
「書店へ行く」は特に首がもげそうになるほど頷きました(笑)
心に響いた言葉
つい情報だけを求めてしまいますが、ちゃんと知識を付けようと思ったら「情報=知りたいこと」「知識=ノイズ+知りたいこと」であることをちゃんと意識して行動する必要があると感じました。
忙しいと頭の中に余白ができないため、半身を意識して、いろんな知識を取り入れたいと思います。
実行したいこと
本書で定義されているように、「半身で働くこと」を実行していきたいです。
仕事の手を抜くんじゃなくて、体力的にもメンタル的にも全身全霊を注がない。
家で楽しいことをするために半身で働くことをしていきたいです。
そして、全身全霊で働かない人に対して強要しない。
人に強要すると自分もそうしなくてはいけなくなるので、教養は絶対にしたくないです。
半身で働ける社会になっていけるように、少しずつ力を抜くことを覚えたいと思います。
あとがき
久しぶりに新書を読みました。
池上彰さんの「伝える力」以降久しぶりに読んだのすが、昔のブログの「2020年読んだ本ランキング」に入っているので4年ぶり!?
ちょっと驚きました。
もっと読書の幅を広げたいと思いました。
今度から新書も視野に入れるようにしよう。
ってことで今回は三宅香帆さんの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」でした。
選書の参考になれたらうれしいです。
本書で触れている作品の一部とおすすめビジネス書を紹介しています。ぜひ覗いてみてください
それでは!
Audible
「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」はまだAudible化されていないようです。
他作品紹介
本書で登場する作品の一部
コンビニ人間/村田沙耶香
花束みたいな恋をした/坂元裕二
推し、燃ゆ/宇佐見りん