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【本紹介】羊と鋼の森

ぽち
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ぽち
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おはようございます。今回は、宮下奈都さんの作品「羊と鋼の森」を読了したので紹介します。この記事は昔の記事を転用いたしましたので漫画はありません。

 

「正しい」に基準を付けてしまっていませんか?

 

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この作品を選んだ理由

本屋大賞に選ばれた作品なので、存在は知っていたのですが手に取る機会がなかったのでこれまで読んでなかったです。

なんとなく当時、ハードカバーで少し薄い本ってお堅い本とか、難しいっていうイメージがあったのもその原因です。

いまはないですが・・・!! 

こんな人におすすめ

読書初心者

これから何かに取り組もうとしている。

調律師についてしりたい。

サラサラと葉が擦れる音や泉からチョロチョロと水が流れる音を聴きながら読むのがおすすめです。

 

登場人物

外村直樹(とむらなおき)

板鳥の調律の虜になり、板鳥が働く「江藤楽器」へ入社する。

 

板鳥宗一郎(いたどり そういちろう)

外村が慕う調律師。

 

柳伸二(やなぎしんじ)

江藤楽器の先輩調律師。

 

あらすじ

17歳のころ、高校へやってきた来客の案内役として外村は板鳥を案内する。

体育館にあるピアノへと案内した外村は最初は興味を示さなかったが、調律の終わったピアノの音を聞いて目の前に森が広がったー。

感動した外村は調律師になる夢を持ち、板鳥のいる江藤楽器へと就職することに。

そこで外村は調律師として、人として成長していく。

 

感想

第13回本屋大賞受賞作品で、映画化もされたそうです。

この本の魅力はなんといっても自然や音に対する表現力が長けていて美しいです。

その世界にどっぷりと入り込むことができます。

宮下奈都さんの作品は初めてですが、引き込まれました。

皆さん、調律師のお仕事ってご存じですか?

私は「蜜蜂と遠雷」で調律師が出ていたので、音楽関係なんだろうなとしか思っていませんでした。

調律

[名](スル)楽器の音高を、ある音律に合うようにととのえること。音色や楽器の機構の調整を含めていうこともある。調音。「ピアノを調律する」

goo辞書

辞書から察するに、とても難易度と専門性が高い職業のようです。

そしてこの本はそんな若い調律師が成長していく姿が描かれた作品です。

タイトルの羊と鋼ってどういうこと?って思っていましたが、作中に書かれていました。

ハンマーが羊の毛で作られており、弦が鋼だそうです

その二つは音を奏でる要になっているようです。

ピアノの中の構造について知らなかったので「へー!」って思わず声に出てしまいました(笑)

そのハンマーと弦の音が深く森のようなんだろうなと勝手な解釈をしています。

主人公の外村(とむら)は、学校の体育館にあるピアノの調律をしにきた板鳥と出会います。

調律したピアノは森の中にいるような音を奏で、外村の心をつかみます。

まさにそれがターニングポイントとなり、外村の人生は音楽一色になっていきます。

 調律師を目指し、専門学校で調律について学び、地元にある板鳥のいる江藤楽器という楽器店に就職します。

新人である外村は柳という先輩に同行し、調律について学びます。

 

これは板鳥の言葉ですが、音楽の世界において「正しい」という概念はない。

人というもの「正しい」こと、ものを探してしまう生き物だと思うのでそこを念頭に置かないと、お客さんのことを考えずに自分本位になってしまうこともあるだろうな。

個人的には文章でもそうだなと思います。

自分はこの文章が正しいかどうかなんてわからない。

もちろん、誤字脱字は正しいわけではないけども、伝わるかどうか、読みやすいかどうかなんて人それぞれだから、「正しい」ということに固執したくないと感じました。

 

調律師って本当に感覚のお仕事という感じだから、きっとこれが心理なんだろうな。

確かに腕のいい調律師もいるかもしれないけど、それはお客さんの美しいとぴったりと合ったときに力を発揮する。そういう気がします。

外村は決して天才ではないです。

けど、それを努力でカバーしており、その中でも悩みと葛藤があり、時には失敗し、また悩み成長していく姿は自然と応援したくなります。

才能という言葉では片付かないひた向きさに心が奪われました。

和音との距離感が個人的には好きです。

 

心に響いた言葉

才能のある人をうらやましがるのではなくて、自分で置き換えようとしているひた向きさに心を奪われました。

自分は才能がないからってあきらめたことってたくさんあるような気がします。

けどそれって、それだけの努力をしてからあきらめた?

情熱はあった?努力はした?

そう問われているような気がしました。

 

あとがき

羊と鋼の森は読んでいると自然を感じられる不思議な本でした。

音楽と森って近い存在なんだなというのを初めて感じ取って不思議な気持ちになりました。

 

ぽち
ぽち

ってことで今回は宮下奈都さんの作品「羊と鋼の森」でした。

選書の参考になれたらうれしいです。

最後に宮下奈都さんの他作品と、読書初心者向けの本を紹介しています。ぜひ覗いてみてください

それでは!

 

Audible

「羊と鋼の森」はAudibleでも楽しむことができます。

少しの隙間時間でも聴くことで読書ができるのでおすすめです!

 

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ナレーターは声優の村上聡さんがつとめています。

 

他作品紹介

宮下奈都他作品

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静かな雨

 

読書初心者向け

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マイペースに本を読んでその本のあらすじを漫画にして紹介しています。 少しでも本に興味がある人が増えたら嬉しいです。 イラストを描くことと手帳と本が好きです。
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